- 家でできる下半身トレーニングってどんなのがあるの?
- 具体的に下半身をどう鍛(きた)えればいいのかが分からない・・・
- 鍛えたらどうバレーボールが良くなるのかが知りたい!
そんな風に思っていませんか?
最近ではコロナの影響でで体育館での練習ができなかったりして家にいる時間が増えているんじゃないかと思います。
そんな中でも時間は過ぎていきますので、バレーボールをもっと上手にプレーできるようになるために今できることをやっておきたいですよね。
そこで、千葉県松戸市にある『Soil-Strength』(ソイルストレングス)オーナーの土屋育実トレーナーに今回から数回にわたって「バレーボーラーが家でやっておくべきトレーニング」を紹介してもらいます。
土屋トレーナーには僕がビーチバレーボールを始めた2012年からお世話になっていて、彼の指導を実践して当時65kgくらいだった体重を80kgまで増やすことに成功しました!
一言で言うと、僕が一番信頼しているトレーナーです。
前置きが長くなりましたが、今回は「下半身トレーニング」の回です。ぜひ参考にしてください。
それでは土屋トレーナー、お願いいたします!
はい!それでは、さっそく解説していきますね!
下半身トレーニングは総合的にプレーを安定させる
まず、スポーツをするときに共通して必要とされる能力は移動能力です。
なぜなら、この能力が低いと今いる場所から横に移動する、前に移動する、ジャンプして上に移動するなどスポーツをするうえで大切な動作が行えないからです。
移動するスピードが遅い場合、下記のような状態になってしまいます。
- 届くはずのボールに届かない
- ブロックで相手スパイカーの動きについていけない
- ジャンプして上の空間に移動できない
これでは困ってしまいますよね。移動する能力が高ければこのようなことは起きません。
したがって小学生からプロ選手まで、年代問わずこの移動能力が高いということはスポーツをするうえでとても有利になります。
そんな移動能力を向上させるためには何が必要なのか。それが体の関節を動かす下半身の筋肉を鍛えることなのです。
移動するときには、スクワットのような関節の動きが伴います。
走る動きやジャンプするときの動きのパワーは股関節や膝、足首を曲げ伸ばしすることで生み出され、それらを繰り返すことによって移動することが可能になります。
では、関節を「曲げるとき」とまっすぐに「伸ばすとき」ではどちらが重要になってくるのでしょうか。
その答えは「伸ばすとき」になります。
ダッシュやジャンプをするときに足首や膝、股関節が曲がっている状態から一気にそれぞれの関節を伸ばすことによって、走るときやジャンプするときの大きなパワーを生み出します。
その際に使われる主な筋肉は下記の通りです。
- 足首を伸ばす筋肉・・・下腿三頭筋(かたいさんとうきん)=ふくらはぎの筋肉
- 膝を伸ばす筋肉・・・大腿四頭筋(だいたいしとうきん)=太ももの前の筋肉
- 股関節を伸ばす筋肉・・・ハムストリングス =太ももの後ろの筋肉 / 大臀筋(だいでんきん)=お尻の筋肉
上記のように関節をまっすぐに伸ばす筋肉はいろいろあります。その中でも特に大切になのが、股関節を伸ばすときに使われる筋肉(ハムストリングスや大殿筋)です。
このハムストリングスや大殿筋(だいでんきん)は他の関節を伸ばすときよりも使われる筋肉が大きいので、より爆発的な力を生むためとても重要で、ここを優先的にきたえる必要があります。
またこれらは他と比べると大きい筋肉なので、ここをしっかりと鍛えることで太ももの前を使ったジャンプをするより疲労も軽減されますし、ジャンプをしたときの膝のケガ予防にもつながります。
ジャンプをして床に着地するときに膝関節には大きな衝撃がかかります。その衝撃を受け続けることで膝のケガをする選手が多いのですが、その大きな衝撃をハムストリングスや大臀筋といった筋肉で吸収してあげて、膝関節への衝撃を少なくしてあげることができます。
あまり意識されない部分ですので、これも覚えておくと良いと思います。
下半身を鍛えてこれらの能力が上がることでプレーが安定しますし、長時間の練習や試合の後半でも普段と変わりない動きができるようになります。
つまり、まずはしっかりとした土台作りが必要だということです。
それでは、具体的に家の中でも簡単にできる下半身のトレーニングメニューを7つ紹介していきます。
家でできる下半身トレーニングのメニュー(器具なし)
まずは器具を使わずに自分の体重だけでできるメニュー(自重メニュー)を4つ紹介します。
ヒップリフト 難易度★☆☆☆☆
手は20~30度ほど広げて楽な姿勢で構え、つま先は上げましょう。
お腹、股関節、膝が一直線になるまでお尻を上げましょう。
STEP2の姿勢を維持したまま3秒間止まりましょう。
- 動作のスピードが速くならないようにしましょう。
- 上半身はリラックスした状態で行うようにしましょう。
片足ヒップリフト 難易度★★☆☆☆
- 両足で行うヒップリフトと同じで、動作のスピードが速くならないように行いましょう。
ルーマニアンデットリフト 難易度★★★☆☆
このときお尻をしめるように力を入れましょう。
手は親指をももに添わせるように下げていきましょう。
膝を軽く曲げて背中を丸めないようにお辞儀をするイメージで行います。
- 背中が丸まった状態で体を倒すのではなくしっかり肩甲骨を寄せて胸を張った状態を保ったまま行う。
- 膝を曲げていくのではなく、お尻を後ろに引く。
- 動作のスピードが速くならないようにする。
少し注意点が多いですが、正しい動作で行えるように心がけましょう!
バックランジ 難易度★★★★☆
- 上半身の姿勢はまっすぐ保って行う。
- 脛(すね)が床に垂直にんるようにし、前に出した足の膝の位置が動かないように行う。
- 前に出した膝がつま先よりも前に出ないようにする。
- しっかりお尻に効かせるれるように動作はゆっくり行う。
家でできる下半身トレーニングのメニュー(器具あり)
サイドウォーク(使用器具:チューブ) 難易度★★☆☆☆
チューブが緩まないようにしましょう。
- 膝が前に突き出てしまわないようにする。
- 上半身が丸まったり起き上がりすぎてしまわないようにする。
ゴブレットスクワット(使用器具:ダンベル) 難易度★★☆☆☆
横から見ると下の画像ようになります。
- お尻を下におろすときに膝が内側に入ってしまわないようにしましょう(=つま先と膝の向きを同じにしましょう)
ブルガリアンスクワット(使用器具:ダンベル) 難易度★★★★☆
- 膝の位置が動くと太ももの前側を使ってしまうので、膝の位置を固定してしっかりお尻に効くようにする。
- 上半身が丸まらないように良い姿勢を保ちながら行う。
まとめ
今回紹介したメニューはすべてお尻や太ももの筋肉をきたえるメニューですが、太ももの前側の筋肉やふくらはぎの筋肉を使ってないかと言われたらそうではありません。
それらの筋肉も使いますが、そこに加わる負担を減らしてターゲットとなる筋肉を重点的にきたえることがとても重要です。
もちろん、太ももの前側の筋肉もジャンプや走り動作には非常に大切です。
ですが、プレーの安定を目的とした場合にそこよりも優先的に鍛えるべき筋肉がお尻や太ももの後ろ側の筋肉です。
トレーニングをする際には、どんな目的でそのトレーニングを行うのかを明確にした上で行うべきです。
それぞれのメニューによって得られる効果を知り、正しいトレーニングができるようになっていきましょう。
土屋トレーナー、丁寧な解説ありがとうございました!
またお役に立てるようメニューのご紹介させていただきますね!
あなたも今回のトレーニングをとり入れて、ぜひバレーボールの上達に活かしてください♪