- 家でできる簡単な体幹トレーニングってどんなのがあるの?
- 体幹トレーニングって聞くとキツそうでできなそう…
- 体幹がバレーボールにどう役に立っているの?
こんな風に思っていませんか?
最近はコロナウィルスの影響でなかなか運動ができずに自宅にいる時間が増えてしまっているので、体育館でバレーボールの練習ができていない間にどうしても体幹の筋力が低下してしまうなと感じていないでしょうか。
今後、体育館でボールを使って今まで通り練習ができるようになった時に、以前よりパフォーマンスが落ちてるといったことがないようにしておきたいですね!
今回は体幹の筋力を維持・向上させるために家でできる簡単な体幹トレーニングについて、千葉県松戸市の松戸駅前に3店鋪を経営している『Soil-Strength』代表の土屋トレーナーに初心者向けに解説していただきます。
この記事を読んで実践してもらえれば、体幹の筋力低下を防いだり筋力を今までより更に向上させることが可能です。ぜひ最後まで読んでもらえればと思います。



体幹トレーニングの目的
あなたも部活動などで一度は体幹トレーニングを行ったことがあるとは思いますが、大切だとはわかっていても「なぜ大切なの?」や「なんでやる必要があるの?」かと聞かれたときに自信を持って説明するのは難しいのではないでしょうか。


さっそく結論からお伝えしますが、体幹トレーニングの一番の目的はプレーの安定性を高めることです。
体幹は体の幹(みき)と書く通り、身体の中心部分のことなので、この”体幹”の安定性がなければ末端(手や足)の安定した動きは実現できないです。
体幹トレーニングが大切だというのはこれが理由です。ぜひ覚えておいてください。
体幹を構成している筋肉
ここで「体幹」を少し細かく見てみます。
体幹を構成している筋肉は下図のように分けることができます。
体幹を構成している筋肉
・腹直筋、腹横筋などのお腹の筋肉
・広背筋、脊柱起立筋、多裂筋などの背中の筋肉
・大胸筋などの胸の筋肉
・お尻などの股関節周りの筋肉
種類の多さに驚きませんでしたか?
上図のようにひと言で「体幹」といってもたくさんの筋肉が関わっているということをぜひ知っておいてください。
たまに「体幹」という筋肉があると思っている人を見かけますので注意してくださいね。
図中の胸やお尻、背中の筋肉については他の記事と重複する点があるので、今回はお腹の周りの筋肉について説明をしていきます。
バレーボールにおける体幹の役割
「体幹が色々な筋肉で構成されていることやプレーの安定性を高めるために重要なのは分かったけど、その体幹ってバレーボールでどんな感じで役に立つの?」
という疑問を持つかもしれないので、ここではバレーボールをする上で体幹がどんな役割を担っているのかについて、スパイクを例に出して解説したいと思います。
知っての通り、ジャンプして空中で自分の姿勢を保ちながらボールを相手コートに打ち込むという動作をするのがスパイクです。
この「空中で姿勢を保つ」というのは実は非常に難しい動作でして、体幹の筋力が弱い場合は空中で正しい姿勢を保持することができません。
さらには、体幹の安定性がないと身体の末端(ここではボールを打つ手です)に力がうまく伝わらず、強いボールを打つこともできないのです。
体幹トレーニングをしてしっかりと体幹を鍛えておくことで安定した空中姿勢でスパイクを打つことができるようになり、その結果として強いスパイクを正確に思った方向に打つことができます。
突然ですがここで、大事なポイントとなる腹横筋(ふくおうきん)という筋肉の話をします。
お腹の筋肉である腹横筋は人が動くときに一番最初に動く筋肉です。
腕を上に上げるときやしゃがみ込むときなど手足を動かす際に、腕や足の筋肉よりも早くこの「腹横筋」が使われることがわかっています。
そのため、そのお腹の筋肉を鍛えることで安定して高く跳ぶことができるのです。
なぜ腹の筋肉を鍛えると高く跳べるの?
スパイクジャンプでは大きく腕を振り上げることで上への推進力を得て跳び上がるため、速く腕を振り上げることがとても重要です。その際、腕よりも早く使われる腹横筋を鍛えておくことでスムーズに腕に力を伝えることができ、高く跳び上がることが可能になります。
高く跳び上がるため、そして空中姿勢をしっかりと保持して強いスパイクを打つためにも、体幹をトレーニングしておくことはとても重要ということです。




家でできる体幹トレーニングメニュー4選
ここから実際に家でできるトレーニングメニューを紹介していきます。
クランチ 難易度★☆☆☆☆
クランチのやり方
- 仰向けに寝転がり足を上げる
- 息を吸った後に、息を吐きながら起き上がり背中を丸める
- 息を吸いながら元の位置に戻る
解説
手は頭の後ろで組んで行えると良いですが、きつい場合は胸の前に置いた状態で行ってもOKです。
動作はゆっくりとした一定のスピードで行い、呼吸も動作に合わせて行うようにしましょう。
目線はおへそを見るようにして腹筋を意識してください。
上半身が完全に起き上がらなくていいので背中を丸める意識で10回3セットを目安に行ってください。
レッグレイズ 難易度★★☆☆☆
レッグレイズのやり方
- 仰向けに寝て両手は左右に広げて楽な姿勢をとる
- 両脚を揃えながらゆっくり足を上げる
- 両脚が床と垂直になるまで上がったらゆっくり下におろす
解説
動作は一定のスピードで、反動をつけずにゆっくり行います。
足を伸ばした状態で行うことが難しい場合膝を曲げて行ってもOKです。
10回3セットを目安に行いましょう。
ココに注意
・下ろすときに腰をそってしまう場合があるので、目線をおへそに向けてしっかりお腹に力を入れて腰をそらないようにしましょう。
ダイアゴナル 難易度★★☆☆☆
ダイアゴナルのやり方
- 四つん這いの姿勢になる
- その状態で右足、左手をまっすぐに上げる
- 体の中心でその浮いている手足の肘と膝を合わせる
- ゆっくりとまっすぐの状態に戻っていく
解説
肘と膝を合わせるときに身体のブレを少なくすることを意識しながら行い、体を丸めるように肘と膝を合わせます。
横から見て身体が一直線になるように手足をしっかりと伸ばしましょう。
30秒手足を上げた状態をキープして、30秒たったら肘と膝を身体の中心で合わせましょう。
左右それぞれ10回3セットを目安に行いましょう。
ツイスト (使用器具:プレート) 難易度★★☆☆☆
ツイストのやり方
- 膝と股関節を曲げて足裏を地面につける
- 上半身を起き上がらせてその状態をキープする
- 胸の前で抱え込んだプレートを保持しながら身体を左右に回す
解説
両足を揃え、リズムよく左右に身体をまわして行います。
プレートの重さは5㎏から行うと良いですが、腰に負担がかかるようであればもっと軽い2リットルのボトルなどでもOKです。
最初は少ない秒数から行い、慣れてきたら30秒を目安に3セット行いましょう。
ココに注意
まとめ
いかがでしたでしょうか?
体幹トレーニングという言葉はよく耳にするかと思いますが、実際に言葉の意味だったりそれがバレーボールにどう活きてくるのかが分かるようになるとまた見える世界が変わってくるのではないでしょうか。
一番覚えて欲しいことは体幹の筋力が向上することですべてのパフォーマンスが間接的に向上するということです。それだけ重要な役割を担う部分が「体幹」ということです。
また、今回はすべて気軽に家の中で行うことができるメニューをご紹介しました。
家にいる時間が増えているかと思いますが、体育館での練習はできなくとも今回ご紹介したメニューに挑戦することで以前よりもパフォーマンスを上げてもらえたら嬉しいです。
今回は以上になります。




2022年12月より日テレさんが運営する『ドリームコーチング』内にてバレーボールコーチ登録をしました。
関東県内限定となりますが、こちらからお申し込みをいただきましたら僕がお伺いさせていただいて直接バレーボールの指導をさせていただきます。
バレーボールのスキルアップにぜひご活用ください!