【バレーボール】素早く反応するための構え方とステップを徹底解説【○○○も重要】

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  •  相手のボールに全然反応できない・・・
  •  素早く動き出すコツってあるの?
  •  素早く反応して守備範囲の広い選手になりたい!

こうした悩みを解決します。

バレーボールはボールに対して素早く反応をして動かなければならない場面がとても多いスポーツです。

例えばブロック時はすばやい横への移動が求められますし、レシーブ時であれば相手のフェイントやブロックに当たったボールに反応しないといけないので360度どの方向に対してもすばやく反応して動き出す必要があります。

僕は50m走であれば5秒台で走ることができましたが、反応して素早く動き出すことは得意ではなかったので間に合うであろうボールを何度も何度も落としてきました。

そうです、ただまっすぐ走るのと反応して動き出すというのは別物で知っておくべき技術があるんです。

それが今回の解説するパワーポジションスプリットステップ

これを理解して実践してから仲間のボールも横取りできるくらいの素早く動き出せるようになりました。(横取りはしませんが!笑)

あげば

練習して身につけて周りの選手よりも素早く反応して動き出せるようになりましょう!

目次

素早く反応するための構え方=パワーポジション

さっそく素早く反応するための構えであるパワーポジションから解説します。

人がもっている力を最も出しやすい構え方のことをパワーポジションと呼びます。

ビーチバレーボールのアジアツアー in タイ

上の写真の手前が僕ですが、この構えがパワーポジションです。

どのスポーツにおいても素早く反応して動き出す技術というのは大切なので、テニスなど色々なところで見覚えがある構え方ですよね。

あげば

ここからパワーポジションの姿勢について細かく見ていきましょう!

パワーポジションの構え方のポイントは下記の通り。

構え方のポイント
  • 足幅を肩幅より少し広くする
  • 膝を少し曲げる
  • つま先と膝と肩の位置を一直線にする
  • 背中を丸めず胸を起こす

順番に詳しく解説していきます。

足幅を肩幅より少し広くする

これまでの経験から感じているかもしれませんが、足の幅は肩幅より少し広いくらいのスタンスが一番素早く反応して動き出せます。

足幅のことをよく「スタンス」と言います。これは両足をどれくらい開いているかということです。

「足のスタンスが狭すぎるよ!」とアドバイスを受けたら足の幅をもう少し開いてみるといった感じで使う言葉ですね。

あげば

「自分の構えの足幅は肩幅くらいかも。。」という人はもう少し足幅を広げてみましょう!

膝を少し曲げる

膝を少し曲げるというのは直感的に理解できる部分かと思います。
膝が伸びている状態で素早く反応して動き出すのは難しいですし、膝を深く曲げすぎた姿勢からもまた動き出しにくいですよね。

パワーポジションにおいては、膝の角度はおおむね120度くらいが良いとされています。

とはいえ、人によって動き出しやすい膝の曲げ具合(角度)は違うので絶対にこの角度で曲げて!ということではありません。

バレーボールではレシーブで相手スパイクに対して反応する場合もあれば、ブロックで相手セッターのトスに反応していく場合もあるので、場面に応じて膝の曲げ具合は柔軟に変えていくことが重要です。

あげば

色々な場面をイメージして、その場面ごとに自分が一番すばやく反応できる膝の角度を探してみましょう!

つま先と膝と肩の位置を一直線にする

下の画像を見てください。

サイドウォーク横から

つま先と膝と肩の縦のラインがほぼ同じになっているのがわかるでしょうか。このようにして前傾姿勢をとります。

足の裏の母指球に体重を乗せて床を蹴って動き出したいので、素早く反応して動き出したい場合にはやや前傾姿勢であることが重要だからです。
※写真はトレーニング中で「ストループス」という商品を膝上に巻いていますがそこは無視してください。

あげば

練習の準備時などにアンテナなどまっすぐなものを使って仲間と姿勢づくりをするのもおすすめですよ!

背中を丸めず胸を起こす

ゴブレットスクワットフィニッシュ姿勢横から

パワーポジションではこの背筋が伸びていて胸が起きていることが重要です。

背中が丸まったり身体が左右に傾いたりしてしまうと床から受けた力を全身にうまく伝えることができません。

その結果、素早く反応して動き出すことができなくなってしまいます。

あげば

バレーボールでは常に身体をボールの正面に向けること、また同時にこのパワーポジションをとる能力がとても重要です。

素早く反応するためのステップ=スプリットステップ

ここではスプリットステップについて解説していきます。

ひとつ前に解説したパワーポジションで構え、スプリットステップを使うことでよりボールに素早く反応することができます。

あげば

バレーボールのレベルアップには絶対に欠かせない技術なので、繰り返し読んで理解しておきましょう!

スプリットステップのやり方

スプリットステップとは軽くジャンプして着地する際に床から反力を得るためのステップです。

その床からの反力の分だけ強く床を蹴ることができ、素早い動き出しが可能になります。

一番分かりやすいのはテニスで相手のサーブを受ける側の選手が使っているステップがスプリットステップで、相手がサーブを打った瞬間に着地して地面からの反動を利用してボールに反応して動き出しています。

反力って何?と言うと運動学の領域に深入りして分かりにくいので、簡単にここでは反力とは床からもらうパワーだと思ってください。

なので、このスプリットステップを踏まない場合はこの床からのパワーをもらえていない状態なので動き出しのスピードは少し遅くなると考えてください。

あげば

「反応が遅い!」の9割の原因はこれができていないからと言ってもおかしくないくらいなので、超重要ですよ!

スプリットステップのジャンプの高さ

「高く跳んだ方が床から強いパワーをもらって素早く反応できるはず!」と思うかもしれませんが、スプリットステップのジャンプは高ければ高いほどいいということはありません。

これについては素早く反応するのは相手からボールが出てから、ということを考えてみると腑に落ちるかなと思います。

相手からボールが出た瞬間(=直後)に着地して動き出そうとした場合、この”相手からボールが出る瞬間”に自分の着地のタイミングを合わせなければなりませんよね?

そう考えた場合、”高く跳ぶ=かなり早く跳ぶ”ことになるので相手からボールが出るタイミングに自分の着地を合わせることが難しい。

あげば

これがスプリットステップを使う際に高く跳んでいない理由です。

スプリットステップを使うべき場面

バレーボールにおいてスプリットステップは超重要と解説してきましたので、ここでは実際にどんな場面で活躍するのかを場面ごとに紹介します。

レセプション時

レセプションとはサーブレシーブのことです。

レセプション時は前半で紹介したパワーポジションの姿勢をしっかりとりつつリラックスした状態で軽く跳んで床を踏むイメージでOK!

レセプションではサーバーがトスを上げてから打つまでの相手の動きが予想しやすくステップのタイミングを合わせやすいからです。

あげば

相手が打ったサーブに対して素早く反応してボールに身体を寄せていきましょう!

ディグ時

ディグとは強打レシーブのことです。

ディグでは通常よりも低い姿勢で構えた状態から小さくスプリットステップを踏むことが重要!

低い姿勢をとってボールの下に素早く手を入れられるように準備、そして少しでも正確にボールコントロールをするために体が上下に動かないように小さくステップ、ということです。

あげば

練習中は「目線を固定!」と言ったりします。

相手にクイック攻撃があったり速い攻撃があったりする場合はまずはクイック攻撃への反応の準備、そこからクイックでなければトスが上がった方に反応して体を向けます。

さらにそこからフェイントや味方ブロックに当たったボールに対しても素早く反応となるので忙しい・・・

そうした中で素早く、しかしバタバタはせず最小限の動きで冷静に準備をしておくことがとても大切です。

とはいえ、ディグに関してはポジションだったりチームの戦術によってとるべきボールの優先順位が変わってくるので、その都度最適なスプリットステップを踏む必要があると理解しておいてくださいね。

ブロック時

ブロックを跳ぶ上場雄也

ブロックでは、相手セッターから出されたボールに対して素早く反応しなければなりません。

基本的に横移動をすることになるので、足のスタンス(足幅)を通常時よりもやや広めにした状態でスプリットステップを踏んで素早く反応したいところです。

しかし、相手のクイック攻撃に素早く対応できなくなってしまうというデメリットもあったりするのでこれも臨機応変な対応が求められます。

ボールをうまくとるためのコツ

パワーポジションをとれて、スプリットステップを使い反応したとしても、上手にボーツをコントロールできなければ勿体無いですよね。

そこでボールをうまくコントロールするためのコツを伝授しておきます。

それは、手の位置は場面によって正解が異なるということを知ることです。

多くの場面では脇をしめてお腹の高さに手を置くことが多いですが、これは手をお腹の高さに置いておくことで上に来たボールにはオーバーで対応し、下に来たボールにはアンダーで対応することが可能となるからです。

あげば

脇をしめた姿勢をとっておくことで肘の位置を大きく動かすことなく広範囲のボールをとることができます。

ただ、その手の位置が不正解な場面もあります。

例として、例えば自分がコートの前の方にポジションをとっていて相手のトスがネットから離れたような場合は相手は相当な打点がない限りは鋭角に打ってくることはできませんよね。

こうしたときは手を胸あたりまで上げて自分の胸より上の方にくるボールに対して優先して準備をするべきです。

つまり、この場合は最初から手を胸あたりの位置まで上げて構えておくのが正解になります。

要するに、飛んでくる確率が高いであろうボールに対して、そのボールがとりやすい構え方をすることが大切ということです。

まとめ

今回はボールに対して反応して素早く動き出すための構え方について解説をしました。

結論としてはパワーポジションをとることが重要で、さらにスプリットステップを踏み床からの反動を使うことでより素早く反応することができるということでした。

パワーポジションとは下記の特徴がある構え方のことでした。

構え方のポイント
  • 足幅を肩幅より少し広くする
  • 膝を少し曲げる
  • つま先と膝と肩の位置を一直線にする
  • 背中を丸めず胸を起こす

またスプリットステップは簡単にいうと「軽く跳んで着地で床からの反力を使う」ステップで、バレーボールにおいては下記の場面でよく使うということを解説しました。

スプリットステップを使うべき場面
  • レセプション時
  • ディグ時
  • ブロック時

上記の場面では、毎回同じようにスプリットステップを踏むのが正解ということではなく、状況に合わせて臨機応変にステップを踏むことが重要ということも解説しました。

最後になりますがタイトルの【○○○も重要】の○○○に入る言葉は「前重心」。途中でも解説しましたが再確認です。

素早く反応して動き出すためには構えたときに重心を前側に置いておくことがとても大切

前重心にしておくことで足の裏の母指球に体重が乗り素早く床を蹴ることができるので、結果として最も素早い動き出しが可能になります。

そして最後に構えた際の手を置いておく位置についても触れました。「常に起こる可能性の高そうなボールに備えよ!」ということでしたね。

あなたが正しい構え方(=パワーポジション)をステップ(=スプリットステップ)をマスターして、素早く反応して動き出せるようになってくれたら嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

本名|上場雄也(あげばゆうや)

■ バレーボール元日本代表
■ ビーチバレーボール元日本代表

【保有資格】
日本スポーツ協会公認バレーボールコーチ4

【運営】
松戸レガロバレーボールスクール
(千葉県松戸市)

【個人サポート】
日本テレビさん運営の「ドリームコーチング」にてオンライン相談・指導をしています。

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