- アンダーハンドパスがまっすぐ返せない…
- 手の組み方ってこれであってるの?
- 自分に合った手の組み方が知りたい!
こんな悩みを抱えていませんか?
僕は中学1年生からバレーボールを始めましたが、アンダーハンドパスの手の組み方の種類なんて考えることのないまま大学生になっていた人間です。「むしろ他の組み方とかあるの?」というレベルでした。汗
そんな僕はパスがすごく下手で困っていた大学時代にこの記事の内容を聞いて色々と考えながら練習をしたらうまく返せるようになり、大学卒業後にVリーガーになり、日本代表としても3年間プレーをすることができました。
アンダーハンドパスの手の組み方にはいくつも種類があります。つまり、人や場面によって最適な組み方があるはずなんですね。
なので、あなたがもしかつての僕のようにバレーボールを始めてからまだ一度も手の組み方を変えたことがないというような場合は、損をしている可能性があります。
僕はVリーガー時代のバレーボール教室や自分で立ち上げたスクールにおいて10年以上バレーボールを指導させていただいてきましたが、僕の肌感覚ではアンダーハンドパスがまっすぐ返せないことの原因の第1位となっているのが正しい手の組み方ができていないことです。
この記事ではアンダーハンドパスの手の正しい組み方について解説しつつ、具体的に実際に僕が試合で使っている手の組み方を4つ紹介します。

それぞれの組み方の特徴も解説していくので、自分に合いそうならぜひ取り入れてみてください(^^)
2022年12月より日テレさんが運営する「ドリームコーチング」にて、バレーボールの出張指導を始めました!ぜひご利用ください(^^)
アンダーハンドパスの正しい手の組み方
上の写真は2010年アジア大会優勝時。前列左端が僕です。一応実績があるということで、語らせてください笑
アンダーハンドパスの正しい手の組み方について先に結論を行ってしまうと、それは両手の親指がしっかり揃った手の組み方をすること。
これがバレーボールのアンダーハンドパスの手の組み方において一番大事なことです。
詳しく解説していきます。
アンダーハンドパスは両手を組んで2本の腕で面をつくり、その面にボールを当ててボールを返す技術ですね。
なので、両手の親指が揃っている状態であれば腕の位置も揃っていて「面」がきれいに完成していることになり、思うような返球ができる可能性が高いと言えるわけです。
アンダーハンドパスの手の組み方の種類
正しい手の組み方のポイントが分かったところで、さっそく手の組み方を紹介していきます。
オーソドックスな組み方
ほとんどのバレーボーラーが実践しているのがこの手の組み方だと思います。
組み方の手順
- 両手を開き手のひらを上に向ける。
- 両手の人差し指から小指までの部分同士を重ねる。
- 閉じて親指を揃える。
1.両手を開き手のひらを上に向ける。

2.両手の人差し指から小指までの部分同士を重ねる。

3.閉じて親指を揃える。

この手の組み方は素早く組むことができてボールが当たったときにもズレにくいので「どうしてもやりにくい!」という理由がない限りは、この手の組み方をおすすめします。
実際にこの組み方が一番推奨されているのは確かですが、意外と力みから親指がズレやすいという弱点もあるので、うまくいかない場合はこれから紹介する他の手の組み方にしても全然問題ないと思います。

僕はこのオーソドックスな組み方でプレーをしていますが「うまくいかないな・・」というときにはこれから紹介する組み方に変えてプレーしたりしています。
すべての指を絡める組み方
これはVリーガーの中でもたまに見かける手の組み方です。女子の選手に多い気がします。
組み方の手順
- 両手を開き手の親指を上に向ける。
- 両手の人差し指から小指までの部分を1本ずつ絡ませる。
- 握って親指を揃える。
1.両手を開き手の親指を上に向ける。

2.両手の人差し指から小指までの部分を1本ずつ絡ませる。
※写真追加予定
3.握って親指を揃える。

この手の組み方は両手の親指が同じ手の人差し指の上に乗るので一番親指がズレにくく、指を1本ずつ絡ませているので強度も強い組み方です。
なので、やりにくさを感じない方にはおすすめできる組み方かなと思います。
ただ、良い所だらけに見えるこの組み方なのですが実は素早く組むのが難しいという弱点があります。
相手のスパイクなどの速いボールに反応をしなければならない場面が多い競技なので、これはなかなか致命的。
使う場合は素早く手を組む練習を繰り返し行うことをおすすめします。

この組み方はボールが来るまでに少し時間があるサーブレシーブの場面ではかなり有効です。
片方のみグーの組み方
これは結構見かける手の組み方です。組むのが簡単なのでVリーガーでもこの手の組み方をメインにプレーをしている人もいますね。
組み方の手順
- 両手の親指が上の状態で手のひら同士を向かい合わせにする。
- 片手の人差し指から小指までの部分を握る。
- 握った部分を握らなかった方の手で覆って親指を揃える。
1.両手の親指が上の状態で手のひら同士を向かい合わせにする。

2.片手の人差し指から小指までの部分を握る。

3.握った部分を握らなかった方の手で覆って親指を揃える。
この手の組み方は、何といっても最速で組めるのが特徴の組み方ですね。
オーソドックスな手の組み方では手のひらを一度上に向けてから”閉じる”という動作が入っていた(慣れてきても多少この動作が入ります)のに対して、この組み方は腕を回す動きがないのが特徴。
それによって最初から腕を絞れた理想的な状態で組めます。
ただ、この組み方はボールが当たったときにズレやすいという弱点があります。
速いボールに反応するときには有効なのですが、速いボール=強いボールなのでズレてしまいそうですよね。腕のズレはボールコントロールに直結するので、やや心配ですね。
とはいえ、「とにかく最速で組みたい!」という場面では有効な手の組み方になります。

男子だったり腕の力が比較的強めの人は有効に使ってもらえる組み方です!
小指だけを絡める組み方
これは実際にこの手の組み方でプレーをしている人を自分以外で見たことがないのですが、僕が効果を実感していてどうしても紹介したいので紹介します。
組み方の手順
- 両手を開き手のひらを上に向ける。
- 片手の小指を逆の手の薬指と小指の間に絡ませて重ねる。
- 閉じて親指を揃える。
1.両手を開き手のひらを上に向ける。

2.片手の小指を逆の手の薬指と小指の間に絡ませて重ねる。
3.閉じて親指を揃える。

この手の組み方は、僕が最初に紹介した「オーソドックスな組み方」でプレーをしていて「自分の面がうまく揃ってないかも・・・」と感じたときにまずこれにしてみるという手の組み方です。
自分の中の分析としては親指の下の空間に小指が入ることで”ギューッと深く”は組めなくなり、その結果変な力が入らなくなることで親指が揃いやすくなるからより安定すると考えています。
この手の組み方は慣れるまでは指が引っかかったりしてうまく組めないですしオーソドックスな手の組み方よりも組むのに時間がかかりますが、それが気にならない時間的な余裕のある場面で一定の効果を実感している手の組み方になります。
(簡単なパスやサーブレシーブには有効と考えて使っています)

実感として確実に面が整う感覚があるのでうまくいかないときにぜひトライしてみてください!
手を組まないアンダーハンドパス (番外編)
4つ目に紹介した手の組み方と似た方法で面白い組み方があるので番外編として紹介します。
それは、両手がグーの組み方です。組み方というかもはや組んでないですが・・・
手順は「両手をグーにしてくっつける」で完成。
グーにして〜

くっつける!

この手の組み方は強いボールでなくてもボールが当たった衝撃で親指がズレてしまい安定しないのでやめましょう。

こうやってしっかりズレます!笑

「じゃあ紹介しないでもらえます?」と思いましたよね? ごめんなさい!!!笑
知っておくべきこと
ここまで正しい手の組み方と組み方の種類について解説してきましたが、どの手の組み方を採用するにしても知っておくべきことがあります。
それは、ボールを触るときはボールを集中して見ているので実は自分の手になかなか意識がいっていないということです。
それによってどうなるかというと、別の記事でも書いていますが、親指が揃った状態でボールに触れていないのに自分ではきれいに親指が揃った状態でボールに触っていると思い込んでしまうということが起こるんです。
ちなみに僕も中学生の頃に先輩から「親指がズレてるよ」と毎回のように指摘されていたのに、まさか自分の組んだ手がズレてるなんて考えもしなかったので聞き流していたという恥ずかしい経験があります。
こんな経験をしないためにも、特に初心者のうちはボールを1回返すごとに自分の親指が揃ったまま残せているかを確認してみると良いです。

自分を信じることは良いことですが、自分の動きをチェックすることもとても大事ってことです!
まとめ
アンダーハンドパスの正しい手の組み方とは「両手の親指がしっかり揃った手の組み方をすること」でしたね。
そして、アンダーハンドパスの手の組み方には色々とあってそれぞれの組み方にメリットとデメリットがあるということも解説しました。
どの手の組み方がプレーしやすいかというのは人それぞれですし、場面ごとで使い分けるというのも1つの選択だと思います。
参考にして上達に繋げてもらえれば嬉しいです。
ここまで読んで「手を組むときってどっちの手が上に来ればいいの?」と思ったりしませんでしたか?
これについては、右利きであっても左利きであっても結論としてはどちらでもOK!です。実際、Vリーグの選手も「気にしたことないな〜」という選手が意外にも多いんですよ(^^)

自分が組んでみてしっくりくる方で問題ないので深く考えすぎずにいきましょう!
今回の手の組み方を理解できたら、次は実際にパスですね!
正しいパスのやり方については下の記事で詳しく解説しています。
>>【完全保存版】元日本代表がバレーボールのパスの基本とコツを手順ごとに徹底解説!
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